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【映画感想レビュー・ネタバレあり】ミスターガラス “ヒーロー”は現実か妄想か

www.disney.co.jp

 

 

 

基本情報

原題:Glass

監督:M・ナイト・シャマラン(代表作:シックス・センス)

主演:ブルース・ウィルス

   ジェームズ・マカヴォイ

   サミュエル・L・ジャクソン

公開時期:2019年1月

ジャンル:サスペンス・スリラー

 

同監督作品でヒーローの存在を証明した“アンブレイカブル”の後日譚に当たる

 

www.nogaistorage.com

 

「ヒーローは実在するのか」と言うキャッチフレーズが気になって

公開終了直前にTOHOシネマズで視聴。

 

事前に調査して「アンブレイカブルの後日譚を描く」って書いてあったから

ちゃんと視聴したんだけど、

 

事前調査不足

 

「スプリット」を見てなかった。

hlo.tohotheater.jp

これも同作品のスピンオフ的ポジションの映画だったことに

エンドロールで気づいた。

 

 

 

ああ、勿体無かったなぁ

それを見ていたらきっと

もっと面白かっただろうに

 

youtu.be

 

 

 

 

 

ネタバレあり

 

 

 

 

1分でわかるストーリー

 

前作“アンブレイカブル”の主人公デヴィットは、“ヒーロー”として能力で悪人を退治していた。

 

連続誘拐犯を追っていたデヴィットは

 

被害者を救出したものの犯人ケヴィンとともに警察に拘束、

そして前作のヴィランであるイライジャのいる精神病棟に隔離されてしまう。

 

超人的な肉体と悪意を察知できるデヴィット

“群れ”を名乗る24の多重人格でありその1人“ビースト”が獣のような超人的力を持つケヴィン

骨が折れやすい疾患を持ちながら、驚異的な頭脳を持つイライジャ

 

精神科医のエリーは彼ら3人を

「特殊能力があると勘違いしている精神疾患者。この世に“ヒーロー”などいない」と告げる。

誰一人納得していなかったが、「科学的根拠がある」と彼らに突きつける。

自身の能力を疑い始めた2人の前にイライジャ“ミスターガラス”が言う

 

「彼女は嘘を信じ込ませようとしている。私達は特別だ。」

 

驚異的な頭脳でイライジャはケヴィンと共に脱走、デヴィットに宣戦を布告。

デヴィットは自力で鉄のドアを突き破り、白昼堂々ケヴィンとの決戦に挑む。

 

人間を超えた戦いをする2人だが、ある真実が明かされる。

「ケヴィンが多重人格になった原因は彼の父をイライジャが殺したからだ」と。

怒りに震えるケヴィンはイライジャを殺害。

ケヴィンも謎のマークを持つ男達に射殺され、

デヴィットはその男達に溺れさせられ殺害される。

 

精神科医のエリーを含む謎のマークを持つ集団はかねてより

“世界の均衡を保つため、特殊な能力を持つものを排除”していたのだった。

今回も均衡は保たれたと安堵するエリー達。

 

だがその存在に気づいていた“ミスター・ガラス”はその裏をかいていた。

巧妙に証拠映像を世界に発信していたのだ。

 

隠匿に失敗したエリーの絶叫がこだまする。

世界は“彼ら”に気づいた。

これから新たな“彼ら”が立ち上がるだろう。

 

 

 

 

感想・レビュー

 所感

 

いやーーーーーほんと失敗した。「スプリット」見てなかった・・・・

まじで事前調査不足(涙)

アンブレイカブルは見ていたのに・・・・・

見ていたらもっと面白かっただろうし

ケヴィンの死とケイシーにさらに感情移入できたはず

 

ネットの弊害だよね(笑)

調べれば調べるほどネタバレされちゃうから調べにくいんだもん(笑)

 

全体としては

最高に面白いサスペンス作品

これは「ミスターガラス 」だわ

アンブレイカブル見てからだと、なんでわざわざまたミスターガラスってタイトルなんだろうって思ってたけど

最後のシーンで納得。

 

“ミスターガラス”が何者なのか

 

徹頭徹尾、ヒーローの実在を証明するヴィランだった

 

 

「コミックは歴史の証明だ」

っていう前作のセリフが意味深なものに思えてくる。

 

ヒーローの存在を隠匿しようとしているあの謎のマークの集団から逃れつつコミックを使ってヒーローの存在を伝えようとしたのか、

それともあの謎のマークの集団がヒーローなんてフィクションだと思い込ませるためにコミックにしたのか

 

こういう妄想も面白い

 

 

ストーリー・キャラクター

 

シックスセンスのM・ナイト・シャマランらしく、

最後にどんでん返しを持ってくるところは流石

 

でもそれだけじゃない

伏線の張り方やキャラクターへの感情移入

そして観客の感情をも誘導するストーリーもすごくよかった。

だって見た人みんな思うはず

作中では紳士的に味方然として振舞っていたのに

「あの精神科医(エリー)なんか嫌いだ」と(笑)

  

前作で証明されてるはずなのに

本当に能力がないかのように思えてくる。

でも観客目線としては能力あってほしいじゃんそのほうが面白いし

 

前半のデヴィットとケヴィンの戦闘シーンは地味だった。

前作“アンブレイカブル”でも戦闘は地味だったから“ヒーロー”の戦いではないと思わせる根拠になってくる。

 

でも間違いなく最後の戦闘シーンは人外の戦いをしていた。地味ながらも

それがスカッとした。それも“アベンジャーズ”みたいなファンタジーな戦いじゃない

現実的な“超越した人間”同士の戦い。

それがこの映画をアクションでもSFでもなく“サスペンス・スリラー”たらしめている。

 

 

あの謎のマークがついたスナイパーと

その後ろに控えるエリーを見た瞬間はゾッとした。

 

で、やっぱり“そういう組織”

超人的な力を持つもの達が台等することを阻止、排除し世界の均衡を保つ

観客達には彼らこそヴィランに見えたはずだ。

デヴィットを殺さないでくれと懇願した。 

 

 

 “ミスターガラス”の作戦が成功した後

作中でのエリーへの心理的嫌悪感の上、この組織があったから 

エリーの絶叫シーンはほんとスカッとした(笑)

ザマァみろ!と。

その瞬間は観客はヴィランである“ミスターガラス”を応援してるんだよね。

あの3人全員がちゃんとヒーローになってるんだ。

めちゃくちゃ上手いストーリーだと思った。

 

その他

 

 

・あの後の世界がすげー気になる

・ナース服のケヴィンの後ろ姿、足太過ぎ(笑)

・イライジャのママはいい感じに終わっていいのかよ(笑)

 教育もそうだし、遊園地で目を離すなよと。あの人のがよっぽどヴィランだ。

・ジェームズ・マカヴォイ元々好きだったけどもっと好きになった。

・前作のスタジアムにいた男に先に気づけたのは嬉しかった(笑)

 ファンを楽しませる演出だし、デヴィットの能力の証明にもなっていた。

 ってかあの人がM・ナイト・シャマランだったのかよ!!(笑)

・最後までデヴィットの復活を願ってた僕がいる。素敵なキャラだった。

・息子がそのまま成長してた。2人で“ヒーロー”活動してたシーンは微笑ましかった。

 

まとめ

 

僕は最高に楽しめたけど 

 

単独の作品としては絶対売れないだろう

 

単独でも面白いかもしれないけど、大ヒットはしない

ヒーローものだがサスペンス作品で、わかりやすい勧善懲悪ではない。

昨今の“アベンジャーズ”“ジャスティスリーグ”のような作品群とは一線を画す。

その客層にはウケないだろう

 

しかも前日譚ありき

少なくとも“アンブレイカブル”の視聴は必須

“スプリット”は見てなかったけどケヴィンのことはなんとか理解できた。

デヴィットとイライジャの関係や最後の列車のシーンは“アンブレイカブル”を見てないとわからないはずだ。

少なくとも視聴ずみの僕のように鳥肌が立つようなことはない。

 

万人ウケする作品ではないし、

前日譚の視聴は必須だが間違いなく名作

隠れた名作って扱いになるだろう。

 

 

サスペンス好きにはたまらない。

アベンジャーズのようなヒーロー作品が好きな人でも

“ホークアイ”みたいな人間味溢れたキャラが好みな人にはウケるかも。

“トランスフォーマー”みたいなド派手なアクションが見たい人にはオススメできません(笑)

 

 

「スプリット」もちゃんと見ようっと。

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https://www.disney.co.jp/movie/mr-glass/gallery.html

 

ミスターガラスの存在意義“ヒーロー”は現実か妄想か